【蔵元より】
御前酒は今後すべての日本酒を雄町で醸す酒蔵になります。雄町がなければ、御前酒を醸すことはできません。だからこそ酒造りを通じて、地域の農業とものづくりを支える酒蔵であり続けたいと考えています。この先も雄町が失われないために、日本酒としてだけではない雄町の可能性を模索していくなかで「雄町をご飯として食べる」という試みに辿り着きました。
既に山田錦では各地の蔵元さんから食べる酒米としての販売がはじまっているところですが、雄町の主要産地である岡山県からもこの取組みができないかと思い、雄町の米穀販売を開始いたします。当蔵にできる小さなことではありますが、「雄町の未来は、御前酒が醸す」というテーマの本質的な部分を行動したいと思っています。何卒、雄町生産地へのご支援とご協力をお願い申し上げます。
―雄町をお召し上がりいただくときに―
まずはそのまま炊いて、雄町そのものの味をお楽しみください。あっさりとして汁気を吸いやすいため、カレーライスや餡かけなどスープ状のものとの馴染みの良さを感じていただけます。酒米と性質が似ていることから、リゾット用米としてお使いいただくのもお勧めです。また雄町生産者の方のお話では、かつては祝事の際に雄町を酢飯にしていたそうです。
1合(150g)の雄町を炊いてお召し上がりいただくことで、御前酒の標準的な雄町純米酒(精米歩合65%)を約200ml分飲んでいただいたのと同量になります。雄町を食べていただくことで、酒造りへのご理解の一助にもなれば幸いです。
【辻本店】
岡山県で御前酒を醸す辻本店さんは、岡山県の名産である雄町米のポテンシャルをいかに引き出し、多様性のある表現をするか、をコンセプトにお酒を醸している酒蔵です。
また、「音楽と酒」は共通していると考え、「Thesilence」シリーズも酒蔵の静寂の中でかすかに鳴る音を思い浮かべて造られたシリーズ。すべて一本の醪から絞ったお酒です。