山形県を代表する4蔵による共同プロジェクト酒、山川光男の2019年春バージョン。
今回は「洌」や「小嶋屋 無題」で人気の小嶋総本店さんが製造・販売しています。
お米は山形県産の出羽燦々。小嶋総本店さんが取り組んでいる酒四段仕込みを活用し、フレッシュで軽快な新酒らしさの中にも、しっかりと味わいをもった仕上がりになっています。
今回のラベルは「樽から新酒を充填する山川光男」。
頭のお酒がなくなると元気がなくなる山川光男が、新酒をチャージする素の姿がお楽しみいただけます。
~テイスティングコメント~
透明度の高いクリアな色調
トップは瑞々しい果実様を帯びており、マスカット果肉や少しだけ白桃のニュアンスが感じられる。
スワリングすると、白い花や白玉団子、少し粉っぽいミネラル香があり、ほんのりアカシアの蜜香も感じられる。
アタックはスッとした入り口、柔らかな甘味から流れるような酸味と微弱な旨味を伴う苦味、程良く余韻は短く印象としてはライト~ミディアムなイメージ。
全体的にテクスチャーは円やかなで、どことなくプルンとした瑞々しい果実を思わせる果実味主体。
アフターの酸味が伸びやかで品が良く、タイトなボリュームに流麗な酸が上手く融合している。
酸味としては鋭角的や柑橘的なものではなく、少し乳清を感じる酸に近しい。
もち米ではないが四段仕込みで醸されていることもあり、すっきりと飲み易い甘やかさが魅力となっていて、14度の奏でる優しさと相まって杯の進み易い印象を受ける。
ペアリングとしては、合せてみたいのものは海老のムーステリーヌ(微弱なミルキーや円やかなでプルンとしたテクスチャー、ボディから連想)軽く湯通しした真鱈の白子 ポン酢ジュレ(生の刺身というよりは、蒸したり茹でたりしたイメージ)ボンジリや鶏皮の串焼き(強くないボリュームなので、身質より皮の油分を酸味で中和)