
萬乗醸造
所在地:愛知県名古屋市緑区大高町西門田41
創業 :1789年(寛政元年)
代表銘柄:醸し人九平次(かもしびとくへいじ)

<田んぼのドラマを伝える>
「黒田庄」は、兵庫県のほぼ中央に位置する、萬乗醸造が初めてお米を育て、田んぼを所有した地域。汗を掻き、太陽の尊さを知る。萬乗醸造の醸造家たちは米造りを通してそれらを体感し、ボトルの中の液体に込め、飲み手となるお客様の元に届けています。

<ワイン造りへの想い>
萬乗醸造は、日本酒・白ワイン・赤ワインの3つの食中酒を同じ思想の下に生産する世界で唯一の蔵ともいえる存在です。「ひとつの酒で食事を進めるのではなく、日本酒から白ワイン、そして赤ワインへと料理との相性を楽しみながら味わい、その中でそれぞれの良さや可能性を発見する喜びを体験していただきたい。」それこそが、彼らがブルゴーニュでのワイン造りを決意した最大の目的です。
萬乗醸造がフランスで挑むワイン造り
DOMAINE KUHEIJI

ワインと日本酒、その両方でドメーヌを運営するオンリーワンな蔵
「日本酒屋が、なぜ、わざわざフランスまで来てワイン造りをするのか?」疑問に思われるかもしれません。しかし革新的な発見は、その分野で長らく研究している者より、他分野から参入した者が、サラっと引き起こすことが多いのです。違う分野の知識、経験とのミックスが新しい考え方を生み出す。これはどんな分野、どんな事業でも同じではないでしょうか毎年起きる畑と田んぼのドラマと共に汗を掻き、太陽の尊さを知り、ワインと日本酒造り両方のノウハウを自由に交換する。その垣根のないミックスによって生まれる物を、醸造家の革新と呼び、哲学に影響を与えて進化を図れるのではないかと思い至ります。日本酒だけの一方的なアピールでは足らないのです。ワインを醸造家として知って初めて21 世紀の醸造家と呼んで頂けると思うのです。二つの文化の相互理解は、一代ではなし得ない仕事かもしれませんが、ひと時だけに終わらない挑戦だからこそ、それぞれの彼の地で歩み続ける意味を持つのです。

何の伝手もないゼロから始めた
ブルゴーニュでのワイン造り
既存のワイナリーを買収するなどした方が時間の短縮にはなるとは思います。しかしゼロから始めたことにより、得たものはより大きかったと思います。1から設計し、経験し、修正する事を繰り返したことで、自分たちの理想へは、遠回りのようで、実は最短距離を進めていると思います。「ドメーヌ・クヘイジが目指すのは、優しさ、エレガンス、先見性を持つワイン。」「優しさ」…葡萄の個性を損なうことなく引き出すことで、優しさを持つワインとなり、同時にこれはブルゴーニュワインの条件の一つです。「エレガンス」 …ブドウ栽培は土と汗にまみれた仕事ですが、哲学を持ってその仕事を積み重ねていけば、不思議とその結晶であるワインにはエレガンスが宿ります。「先見性」 …ワイン造りは、今、目の前にあるブドウと向き合う仕事ですが、そんな中でも先見性を忘れることなく、飲んで頂く方に新しい体験をして頂けることを目指しています。

蔵は舞台 微生物という役者に
最高の舞台を用意するのが醸造家
我々の醸造は、記憶を残す作業。その年がどんな気候だったのか、その年どんな仕事を積み重ねてきたのか。そして、その畑が持つテロワールという大地の記憶。これらの記憶を、ワインとして留めるのが醸造だと考えています。そのため、醸造には余計な人の手を加えません。その年ごとのブドウのポテンシャルにあわせて、ふさわしい経過をたどってくれます。良いブドウを蔵に入れる、しっかり選別する、そして優しく小さいタンクに入れてやることにつきます。これはとても簡単なことのように聞こえるかもしれません。しかし、すべてのブドウにおいてこれができる蔵という環境を整えるのはとても大変なことですし、実際にあらゆる障壁があります。どんな俳優が来ても、自分の思う通りに演じてくれるよう、舞台を整えておくのが醸造家の仕事であります。どんな良きブドウでも、どんな良き酵母でも、その個性を発揮できないような、残念な舞台を用意してはいけません。