
木屋正酒造
所在地:三重県名張市本町314-1
創業 :1818年(文政元年)
代表銘柄:而今(じこん)

<材木商から始まった木屋正酒造>
400年前は琵琶湖の底だったとされる伊賀盆地に蔵を構える木屋正酒造。創業してから約200年以上の歴史を持ちます。当時この名張の辺りは材木が有名であり、元々材木商であったことから「木屋正酒造」という屋号を持つこととなり、今日に至ります。現在の店舗兼主屋は登録有形文化財に指定され、蔵を訪れると庭にいる鯉を眺めながら江戸初期の風情を色濃く感じることができます。

<お酒造りは手仕事が8割!>
6代目の大西唯克さんは大手乳業メーカーに努めた後に蔵に戻るも、当時は普通酒と呼ばれるお酒しか造っていなかったそうです。危機感を覚えた大西さんは設備の見直し、製造の見直しに取り組み始めました。お酒の味わいは職人の手仕事が8割と考え、工程の随所に光る職人技。造りの工程各所に徹底した麹造りはお米を土壌に理想の菌を育成すること、発酵過程は酵母がより良い環境で生存できるよう徹底した温度管理をするなど、そのこだわりが集結したお酒の味わいは、多くのファンを魅了しています。

<而今だけでは無い、もう一つのブランド>
『而今』は大西さんが蔵に戻った後に誕生させたブランドで、「過去にも囚われず未来にも 囚われず、今をただ精一杯生きる」という意味があります。しかし、木屋正酒造のお酒はそれだけではありません。約200年以上の歴史が色濃く残る『高砂』。創業当時の銘柄を冠するお酒は、お食事と楽しめるようにと考え、新たに発売されるようになりました。この『高砂』こそが、木屋正酒造を語る上では欠かせないお酒となっています。