-全ての産業は農に帰する-
三重県で酒屋八兵衛を醸す、元坂酒造より新ブランドがリリースがされました。
その名も「KINO帰農」。
『全ての産業は農に帰する』というコンセプトのもと誕生。
日本酒を造るためにお米が栽培されるのではなく、「米を育てる」という日本における農業の歴史があるからこそ、日本酒造りがあるという発想。
三重県多気町相鹿瀬(おうかせ)地区に構える自社田で、自然と向き合い育てる「伊勢錦」は、もちろん無農薬無施肥栽培。
長い歴史の中で自然にこの地域に順応してきた伊勢錦、水が豊富な紀伊半島東側に流れる宮川、そしてその宮川が侵食した事で形成された土地で育ったお米と、その水で醸すお酒。
まさにKINO/帰農は、元坂酒造にしかできない酒造りが表現された作品なのです。
今まで農業を行った事無い人が新たに農業を行うことを「帰農」とも言うそうですが、あくまで農を生業にした「農業」ではなく、「農」を行う事が元坂氏の考えでもあり、今回のお酒を発売した経緯でもあります。
田んぼ1反辺りわずか2俵(120キロ)しか取れないそうで、この無農薬・無施肥で取り組んでいる面積はわずか1町しかありません。
ちなみに農薬という概念が無かった頃の伊勢錦の文献を見ると、収穫量は2.5俵が平均的と記録されていることから、業を行わずに農と向き合うことの意味がこれに証明されています。
この玄米で約1,200キロしか取れないお米を65%精米することで、約700キロほどの仕込み量しか無く、出来上がったお酒もわずか1,400本程度。
そんな貴重なお酒がこの、KINO/帰農です。
あくまで人の合理的考えを取り払い、農を見つめてその延長にお酒造りがあり、農に帰る。
循環型のこの取組こそが、日本酒のテロワールでは無いだろうか?と元坂さんは語ります。
お米を植えて収穫するまで約120日、そして生もと造りでお酒を醸し瓶詰めされるまで約60日。
稲からお酒になるまで、180日間の旅をした、ロマンあふれる1本です。
9月1日のリリースに先駆けて、先行販売を開始致しました。
ぜひ実際に「KINO/帰農」を感じて見てください。