
八百新酒造
所在地:山口県岩国市今津町3-18-9
創業 :1877年(明治10年)
代表銘柄:雁木(がんぎ)

<蔵の歴史>
明治10年頃、当時、岩国吉川藩(中国地方を取り仕切っていた毛利元就の次男吉川元春が祖)の御用商人として醤油醸造を中心に総合商社のような事業を行っていた八百屋甚兵衛の養子となった八百屋新三郎が分家独立して、“八百新”を創業した事が門出となります。元々八百甚が醤油屋醸造を引きつぎながらも、、新三郎氏は清酒醸造を本業と位置づけました。その後、醤油屋を切り離し清酒醸造を大いに発展。総合酒類卸も手掛ける会社へと成長していきます。しかし戦後に三倍醸造方に苦戦するころから酒造部門の業績は悪化し、苦難の道のりが続きます。

<雁木の誕生>
五代目の小林久茂氏が納得のいく1本が搾れた2000年(平成12年)、可能性の詰まったそのお酒を八百新酒造の『原点回帰』と『新たな船出』の意味を込めて「雁木」と名付け世の中にリリースします。雁木とは、船着場で船荷を積み下ろしするために使う階段に由来しています。

<純米酒のみ、活性炭ろ過をしない>
八百新酒造のお酒造りの取り組みは、小林氏が貫くと決めた純米酒のみ、活性炭ろ過をしないというところにあります。そのため、雁木のラインナップには純米酒しか存在しません。お米という素材そのものの可能性をそのまま引き出す為の酒造りを重視しています。