【ワイナリーより】
「良い香りだな~」その声に振り向くと、発酵中に浮き上がる果皮の固まりを嬉しそうに愛しそうにほぐす姿。
タンクから漂ってくる香りも合わさり、せわしない仕込み期にフワッと心までほぐれて温まるのでした。
長雨に苦労した2018年秋、畑での止まない努力から生まれたワイン。
黒系果実にスパイスやビターチョコを想わせる香りが広がり、酸による軽やかな飲み口に続きタンニンが味わいを引き締めます。
【商品説明】
•100%高山村内で収穫されたブドウから醸造。
•メルロー種を主体とし、カベルネ種他をブレンドすることで、より複雑な味わいとなるようにした。
•各品種共、複数の畑で収穫されたものを最適な時期に収穫し、畑別に発酵・育成した。最終的に酒質のバランスを考慮してブレンドした。
•樽での育成期間は、キュベの酒質により6カ月~12カ月と異なる。新樽率は21%と低め。
•瓶詰前には卵白で滓下げを行い、全体量の2割程度の濾過を行った。
【特徴やおすすめ料理】
•黒系ベリーの香りの加え、ハーブ(ナツメグ、シナモン)やコーヒーやココナッツなどの香り、味わいは繊細なタンニンが柔らかく、雑味の少ないクリーンな味わい。
•フルーツソースのお肉(ジビエ等)や、ブリの照り焼きなど甘さと酸味がバランスされたお料理との相性もよい。
•飲み頃温度13~18℃
【ワイナリーの紹介】
高山村は松川の扇状地に広がる地域です。その標高差400mの中に点在するようにブドウ畑があります。それぞれ違った気候帯であり、生育期間中の有効積算温度で分類した「アメリン・ウィンクラー」の気候分類によるとイタリアの南からドイツ・シャンパーニュ地方までの幅広い気候帯となります。そこで生育するブドウも多様な個性を持ちます。標高の高いところと低いところでは、同じ品種でありながら収穫のタイミングが1カ月程違う時もあります。
ワイナリーはそのほぼ中間地点にあり、周囲を7haのブドウ畑に囲まれています。
「ブドウ畑の美しさをそのまま食卓へ」が醸造家の使命と考えてます。ブドウは畑でその成熟度を高めます。
健全で熟したブドウからワイン造りは始まります。その熟度は、40以上ある区画をそれぞれサンプリングして、機器分析や官能評価して測ります。栽培者と収穫のタイミングを計りながら進めていきます。
「クリーンでバランスの良い」ワインは、日常 の食にも寄り添うと考えています。
クリーンであること、製造場内でワインが侵されることなく育成するを環境維持することを心掛けています。衛生状態を常に清潔に保ち、育成中のワインと常に会話することにより図っています。
また、バランスが良いこと、多様な畑、栽培者により育てられたブドウ達を健全に育成し、各自がその個性を発揮できるようにアサンブラージュしています。
それを決定づけるのは醸造家の感性であり、その感性をさらに高めるように日々精進して整えています。 この地域に育まれるブドウと共に、造り出す「人」もその一部です。
地域と共に歩み、未来永劫、成長していくことがワイン産地形成には必要と考えていますので、ワインの味わいと共に楽しんでもらいたいと思います。